サドルになりたい

翌日

いつものように
時間を感じるだけ

目立たない
場所にいるわたし


おばちゃん
2人が近づいてきた

おばちゃんは
わたしの天敵なんです

勘弁してほしい


「この自転車
 やすいわね〜」

「たげと
 すぐ壊れそうよ」

ペラペラ
よくしゃべる
どうせ買わないくせに


すぐに
向こうに行った


ほんとは
誰でもいいから

買ってほしい

外に出てみたい

走りたい


今シーズンが
終わるとわたしは

処分される


かもしれない

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