あなたに届け
「はぁ」

俺は小さなため息をつきながら学校の下駄箱をあけた

「ん?なんだコレ」

下駄箱に1通の手紙が入っていた

「誰?…あいつ…」

それは木下からだった

俺は昼放課にこっそり手紙を読んだ

『元気にしてますか?
1ヶ月半前のいざこざ以来会話してないね
川本くんはなんで突然私をさけたの?

今日の放課後話がしたいです
川本くんが大丈夫なら屋上に来てください
待ってます
木下より』

―放課後―

川本くんは約束通り屋上に来てくれた

「久しぶり」
「なに?」
「なんで突然喋らなくなったの?」
「…お前のことが…嫌いになった」
「なんで…?」
「もう話しかけんな」
「…最後にこれだけ言わせてほしい…私は…川本くんのことが好きになってたよ」

私は涙をこらえ川本くんに言った

「短い間だったけどありがとう」

私は急いで屋上をでようとした

「木下っ!」

私は足を止めた

「木下、ごめん…俺が話さなかった理由は、お前をこれ以上好きにならないようにするためだったんだ」
「え?」
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