アセトアルデヒドの悪戯(イタズラ)
かわいいなあ、このヒト。

見とれていて、はっとする。

「あ、うん」

頭に残っている、連の言葉を慌てて再生する。

けれど、それ以上、返事が出来なかった。

『そ。じゃ』

って、帰ってしまったら、どうするんだ。

あせる。

何か言わないと。

「何か、疲れてるね、今日も」

連は、立ち止まってる。

『そ。じゃ』

では、ないらしい。

「そう、かな」

「うん」

「・・・・実は、バイトしてるんだ。兄のお店で。その兄に学校の費用出してもらってるから、逃げられなくて」

内容とか、突っ込まないで。

白亜は、ちょっとひやひやした。
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