幸せ日和〜コイスルキモチ〜
「ねぇねぇ♪冬山君って〜好きな人とかいるの?」
あ……あたしも知りたいかも…
「え〜……
いるよ〜♪」
その時あたしと目があった……
……?
「誰!?」
「え〜…秘密♪」
「教えてよぉ〜」
「ダ〜メ〜」
「ケチ〜…」
ブーと頬を膨らませる瑠那に、冬山はごめんね♪と言いながら頭を撫でた……
冬山は瑠那が好きなんだ……
じゃぁなんであたしにあんなこと………したのよ……
怒りと悲しみが
こみ上げてくる……
瑠那は照れてものすごく嬉しそうな顔をしている……
あたし……
見なきゃよかった……
聞かなきゃよかった……
「あたし……もう帰るね!近道していくから……また、明日♪」
「うん♪じゃぁね!」
「……」
冬山は何も言わなかった……
冬山があたしの姿が見えなくなるまであたしのことを見ていたとは……
気づかなかった……
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