Pinky
「どこかに逃げたい・・・・
歌も全部捨てて
普通の女の子になりたい……
時間に縛られて
ロボットみたいに人のいいなりに
なって……
笑いたくないのに
笑って
歌いたくないのに歌って
会いたい人にも
自由に会えなくて……
彼が会いたいって思っても
飛んで行くことも
できない・・・・・・
もう完全に病になってる……」



「それでも・・・・・
そんなアンリが好きになったんだろ?
修杜は・・・・・」



 和人…しっかりしろ


こんなんで動揺してたら
カッコ悪いだろ




俺は静かにアンリを抱きしめた。


「いいよ
朝まで一緒にいるよ。
その代わり…友達としてだぞ。
修杜を裏切りたくないからな……」



 カッコいい俺・・・・・

心で泣いて顔で笑う・・・・
修杜の彼女だぞ・・・・・


さっき一瞬触れた
柔らかい唇だけ・・・・・
ご褒美だと思おう………



「ありがと・・・・・
和人・・・・・」



アンリは猫のように
俺にすり寄って強く抱きしめた。



 耐えろ…俺・・・・・・


めっちゃ理性でこらえる
我慢大会が始まった・・・・・。
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