Pinky
「ただいま~」


ピンキーは出てこない。


「寝てるのか?」



薄暗い部屋に入ると
出窓のところにイスを置いて
ピンキーが眠っていた。



 もしかして・・・・


俺の帰りを待って
ずっと窓を見てたのかな……




ピンクも俺が出勤する時
この出窓から見送ってくれたっけ



俺は静かにタオルケットを
ピンキーの肩にかけた。



髪の毛が頬に張り付いていた。




 泣いてたのか?



ピンキーを見てたら


 俺はピンキーのこと
 何もしらないけど………


「おまえも悲しいこととか
やっぱあるんだよな~
いつか俺に話してくれよ・・・」


そう声をかけずには
いられなかった。
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