Pinky
俺がサッカーを始めたのを
ピンキーはとても喜んだ。


「和人さんのサッカーしてるの
見てみたかったから
私も練習とか見に行っていい?」



「ダメだよ・・・・。
俺なんて下手くそだし……
ガッカリするよ。」



ピンキーは俺の鼻をいきなり
ギュッとつまんだ。


「そう言って逃げないで。
いいじゃん…誰も最初から期待してないよ。
楽しくやれば・・・・
和人さんが楽しいって
思えば
絶対……うまくいくから。」



「いで…って…」
俺は詰まった声で言った。



「わかった?
少し自信を持って・・・・。
和人さんには一番大事なことだよ。
和人さんは和人さん
修杜さんにならなくたっていいんだから」




「そりゃ…そうだけどさ~」




「見に行くからね。
あ~楽しみ~~
週末連れていってね。
私 方向音痴だから……一人じゃ
行けないんだもん。」



「方向音痴?
で……あそこにいたのか?」




「うん…そういうことにしておいて」


ピンキーは話を
切り上げようとして



台所に小走りで逃げた。
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