Pinky
「最近 付き合い悪いぞ。
彼女でもできたのか?」

同僚が帰り支度を急ぐ俺に
声をかける。



「いいや~そんなことないよ。」


 ピンクは俺の彼女みたいなもんか…


体の付き合いこそないが
一緒にいると癒され


寄り添って眠る夜が幸せだった。



たかがペットに…
俺は心を奪われている。


ピンクの病気がわかってからは
俺は伝書鳩のように
仕事場と家の往復をしていた。



つぐみと別れてから
そこそこ遊んではいたけれど
それ以上にはなれなかった。


「誰か待ってるの?」

帰ろうとする俺に女の子が声をかける。



「猫・・・・」

俺はニッコリ笑って答える。


「ほんと猫なの?」

ピンク寂しがってるかな…


つぐみの時はそんなことも
思わなかったのに・・・・・


だから俺はダメなんだな・・・・。
< 12 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop