Pinky
スッピンのアンリを
助手席に乗せて
俺は慌てて練習場に向かった。


うちの会社のサッカー部への投資は
大きくて
小さいけれどクラブハウスも持っている。



 マズイ…遅刻したら…



「つかまってろよ」


アンリにそう言うと
俺は車のスピードをあげた。


アンリは車の中で
日焼け止めを塗って
大慌てで化粧をしてた。


「化粧するのもこの
スピードなら難しい~」



「ごめん…でもスッピンでも
マジ可愛いよ~」



「ほんと?幼くてやなんだけど……」



「めっちゃ…かわいい」



「うれしい~」
アンリは頬をおさえた。



大きなサングラスをかけて
つばの大きな帽子をかぶった。


「わかる?」


「わかんないけど
めっちゃ美人なのかなって想像する。」



「そんなことないよ~」



アンリにはいろんな顔がある。
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