Pinky
空港に送る車の中で
アンリが言った。



「昨日の夜のこと・・・・・・」




 キスのことか



「わかってるって
内緒にしておくよ。
俺だって…親友の彼女となんかあったって
そんなことばれたくないし
キスはアンリの心の治療だよ。」



 またかっこつけてる俺



「ありがとう・・・・
和人大好きよ」


俺の肩に静かに頭をのせた。


大好きって意味には
曖昧さを感じるけど・・・・


今はすっかり笑顔で
修杜と過ごす休日で頭が一杯な
アンリを


気持ちよく送り出すしか
俺にはなかった。


手を振って消えていくアンリ




傷ついてる・・・・
俺・・・心が痛い・・・・・。



「切ないな・・・・・」


アンリのいなくなった車の中で
そうつぶやいた。
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