Pinky
昔から雷が怖かった。


私はこんな夜に
きょうだいたちと捨てられていた。


次次と
小さな命を閉じて行く
きょうだいを見送りながら
泣きながら
雨に打たれ……

雷に怯えた………



最後の力を振り絞って
声をあげたら



私だけが助かった………。



冷えきった体を
真っ赤なストーブが温めてくれた。


安心して
私は夢の中へ・・・・・・



「生きてる……」



死んでいったきょうだいに
誓ったの



幸せになるからね……
また捨てられたりしないように


いい子になるからね・・・・・
< 142 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop