Pinky
すぐにピンキーは寝息を立てて
俺の腕の中で
眠ってしまった。



「ピンキー・・・・
なんか少しやせたのか?」



ふっくらとしていた
頬が小さく見えた。



「おまえさ・・・・
俺を男だと思っちゃないだろ?
だからこんなに無防備で
いられるんだよな~
普通の男なら絶対やっちまうからな~
おまえは少し
人を疑えよ・・・・・。
俺のことだって……
優柔不断なバカ野郎だってさ~~」



ピンキーの柔らかい
長い髪の毛を指でクルクル巻いた。



「行ってくるよ・・・・
アンリに会ってくる・・・・。
でも俺はピンキーを失いたくないから
出張って嘘つくんだ。
ごめんな……
俺…優柔不断でごめんな……」



ピンキーの唇に指で触れた。


「ピンクの鼻と同じ色……
もしかしたら……
おまえ……ピンクだったりして……?」



俺は急におかしくなった。


「おとぎ話だよな~」

ピンキーが寝返りをうって
背中を向けた。


  明日休暇届け出さないと…


俺もよからぬ欲望が出てくる前に
眠りにつこうと努力した。


< 176 / 231 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop