Pinky
急な出張にも
ピンキーはにこやかに
バックに洋服をつめてくれた。



「珍しいだろう?
出張なんて~~~
それも急すぎるだろう?
部長はいつもそうなんだよな。」


後めたい俺は
出張のことをいいわけがましく
ついつい喋っている。


ピンキーは
それを
「うん うん」と聞いている。




「おまえさ俺はあさっての夜帰ってくるから
ちゃんと食べるもの食べて
電気つけてテレビ見て
俺がいるように過ごせよ。
わかったか?」


ピンキーの鼻をつまんだ。


 ごめんな嘘ついて…


「はい…はい…」

いつもの無邪気な笑顔のピンキーで
俺を送りだした。
いつものように出窓から
顔を出して力いっぱい手を振るから
俺は外に出てから
部屋を見上げた。



ピンキーはやっぱり手を振っていた。


胸が痛む・・・・・
嘘ついてごめん・・・・

何度も何度も心の中で
謝った……。
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