Pinky
やっと声が出せたのは
アンリがジュースを飲ませてくれて
少ししてからだった。



「はぁ…はぁ…はぁ…
しんど~~~」


俺はやっとのこと顔をあげた。


アンリは美しい笑顔で
少し小首をかしげながら
俺を見ていた。



「ひさしぶり。」

俺が言うとアンリは
笑顔で俺に静かに抱きついてきた。


「ひさしぶり……
疲れさせてごめんね……」



「いいよ…俺結構
今 鍛えてるからさ……」


「よかった~~」
アンリはそう言うと
俺を強く抱きしめて


「修杜に・・・修杜に・・・
すてられちゃったよ・・・・・」


そう言って
泣きだした。



俺はアンリを抱きしめて
頭を静かに撫ぜた。



「泣いた方がいいよ。
我慢しないで…俺が聞いてやるからさ…」


アンリは
泣きながら俺に気持ちを
ぶつけてきた。


修杜をまだ忘れられない・・・・
修杜を愛してる・・・・


どうしてこんなことになっちゃったの…



俺はただ
アンリを抱きしめるしかできない。
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