Pinky
「もうすぐここ
出て行くから……
少し待ってて……。」



「そんなこと…
そんなこと言うなよ……」



「責めてるんじゃないの。
私にとっても決まってたことだし
ただ…その日が近いことだけは
確かだけど
いつまでとか…今はまだ
わからないの………。」



「俺…
こんなこと言ったら
ずるいと思われるけど
アンリを好きだって思う気持ちと
ピンキーを失いたくないって
気持ちが
闘ってる……
だからどうしたらいいのか
正直わからない……」



私は頭を抱えた
和人を抱きしめた。



「私のことが重荷になってしまって
和人さんが
我慢するのは一番辛いの……。
でも…でもね
そんな気持ちは正直とっても
嬉しくなったり……
矛盾してるね私……」



「俺はピンキーと離れれたら
一生後悔する気がするんだ。」



「でも…アンリさんを愛してるなら
私はもうここにはいられない……
もし和人さんが
私を愛してくれても
私はここにはいられない・・・・
どっちにしても
私はもう和人さんとはいられない…」



悲しくて涙が溢れてきた。



「ピンキー?泣いてるのか?」


私はもっと強く強く
和人にしがみついた。
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