Pinky
反対につぐみちゃんとは
すれ違いが多くなったのは
このころで


仕事が始まって

帰りの遅い和人は
きっと悪さをしてるのを
つぐみちゃんは知っていたよ。


どんな悪さなのかは
わからないけど・・・・・・


つぐみちゃんは教えてくれた。


「和人はね~
いつもいい格好したいんだよ。
弱いところとか
情けないこととか
カッコ悪いことが
大嫌いだから……
私には何も見せてくれないの。
ピンクの口が聞けたら
教えてもらいたい……
私は和人に愛されてる?って」


会話のなくなった二人には
もう広がるのは距離ばかりで


「ピンク・・・
私のこと愛してるって言ってくれた
人のところに行こうかなって
その人はつぐみが
いない人生は考えられないって……
和人に話してみる。

和人がやめろって言ったら
私は行かない……」



でも和人はその夜も遅かった。



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