Pinky
つぐみちゃんが寝るまで
私はつぐみちゃんに甘えた。


 今まで大事にしてくれて
 ありがとうって


私は和人と一緒にいたい



家を出る用意をしてる
つぐみちゃんを見守っていた。



「和人は冷たいね・・・・・
本当の和人はどこにいるんだろ
こんなに長く付き合っていたのに
どうしてこんなことに
なっちゃったんだろ……

私の化粧だって
やめろって言ってくれたら
やめるのに
和人何も言ってくれない
目さえ合わせてくれない……」



可哀そうなつぐみちゃん



夜遅く
和人がかえってきたから
私はそれを何とか伝えたくて
和人の足元にじゃれついたけど



つぐみちゃんは私に
和人をお願いと言い残して
出ていってしまった……。



 私をひろってくれてありがとう


私は玄関で見送って
出窓で姿が見えなくなるまで
つぐみちゃんを見ていた。


何度もつぐみちゃんは
振り返って手を振っていた。



  幸せになってね・・・・



角を曲がって
つぐみちゃんは消えてしまった。
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