Pinky
しんみりしてしまって
ついついそこにいる女の子のことを
忘れていた。


「あ…洋服乾いたんじゃないか?
着替えたら送っていくよ。」



女の子は壁に貼られた
ピンクの写真を見ていた。


「ピンクはおにいさんにずい分
愛されたんですね~」



「後半は俺の恋人だったから~」


「恋人?」


「そ…やきもちも焼かないし
仕事で遅くなっても文句言わないし
ただただ俺を癒してくれた。」


「なんか…寂しいこと言いますね~」


「ってか・・・
家に電話してないだろ?
携帯ないの?」



「はい・・・・。」



「マジ?」



俺は家電を差し出した。
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