愛してるを心から

吃驚して、思わず受話器を離してしまった。


考えたことなかった。


そんな話、一度も聞いたことなかったし・・。


思えば、良兄は顔もかっこいいし、中学生にしては身長も高いほう。


いつか、こっそり部屋に入って引き出しを探ったとき、手紙みたいなのがいっぱい入ってた。



それも、女子から。



そのときは、全く気にしてなかったけど・・・。


実は、良兄は彼女がいるのかも・・・・。


私は、受話器をまた取った。


「どーしよ!?考えてなかったよ!もしかしたら、良兄私に気を使って一緒に行ってくれるのかな!?彼女いるのに、私がわがまま言ったからしょうがなく・・・」



「あー、ごめんごめん。変なこといったね、あたし。気にしなくていいと思うよ、別に裕子がどうとかないと思うし」


茉莉はそういうと、最後に気にしなくていいよといって電話を切った。



気にするなっていっても・・ねぇー・・・。


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