愛してるを心から
「いつ頃行くか聞こうと思ってノックしたのに出てこなかったから、心配で開けて見たんだよ」
心配してくれたのは、嬉しいけど・・・。
・・・・ねぇ~?
「そ、そっか・・」
戸惑いながら、そう返した私に、兄は微笑んで手招きをした。
何?
私が近くに寄ると、意地悪そうに微笑んだ兄が、耳元で囁いた
「久々に見た寝顔が、あんなんとか俺ちょっとショックだったわ」
ムカつく言い方に、私は顔を真っ赤にしてポコンと良兄の頭を叩いた。
「ひっどい!もう、知んない!」
私は冷蔵庫へと、足を運んで麦茶を取り出した。
怒っているのに、ちゃんと目的を忘れない私。
コップを取って、注いだ麦茶を勢いよく飲み込むと、そのまま自分の部屋へと戻っていった私。
始めは呆然を私の様子を見ていた兄も、私が部屋へ戻るときには、何度も謝っていた。