愛してるを心から


「あ、久しぶり」



電話から聞こえてくる実の声は、どことなく楽しそう。


彼氏と何かいいことがあったんだろうか?



私の想像は膨らむ。



「久しぶり、なんか良い事あったの?」



つい聞いてしまった。



電話の向こうでは実の笑い声が聞こえた。



「うん、良い事」


「何~?教えてー」



「あとでね!裕子、一緒に夏休みの宿題片付けよう?」



これは、思ってもないチャンスだ。



< 127 / 333 >

この作品をシェア

pagetop