愛してるを心から
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「裕子、今日怒られてたね?」
昼休み、茉莉がそう言って笑う。
屋上で食べる私達。
周りには誰もいない。
「しかも、楽しそうに男の子と」
玲衣が、そう言って付け加えた。
場が盛り上がる。
私は、一生懸命言い訳をした。
「それは、まぁ怒られてたけど・・・。翔くんとは関係ないよ!」
ばればれの言い訳。
と、佳乃ちゃんにお弁当のおかずを一つ取られた。
「翔くんって言い合う仲なんだ」
モグモグと口を動かしながら、佳乃ちゃんが言った。
それに、乗っかって「裕子、いつの間に」と茉莉がにやけながら言った。
「それは、それで・・・。もう、いいじゃん!」
私は、お弁当へと目をむけ箸を動かした。
「あんまり、がっついたらいけないよ?」
実が私を心配そうに見つめて言う。
「ごめん、ごめん」
茉莉と、玲衣が謝る。
「お茶、いる?」
佳乃ちゃんが笑いながら、お茶を差し出す。
そう、このかけがいのない空間が私は好き。