愛してるを心から


「裕子ー、茉莉ちゃん!」


階段下から大声で呼ばれて、私はベッドから飛び起きた。


「茉莉?」


なんで、茉莉が突然?


来るなら来るって、いつもなら言うのに・・・?


なんか・・・あったのかな。



私は、不思議に思いながら玄関へと急いだ。


そこに立っていたのは、なんともやり切れないといった表情の茉莉だった。


泣きそうで、でも、少し喜びを含んだ表情。


「茉莉、どうしたの?」


私の問いかけに、茉莉は顔を伏せた。


「・・・上がっていい?」


別に怒っているっていうわけでもなさそう。


・・だけど、ちょっと変。




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