愛してるを心から
翔が私から離れる意味が分からなかった。
分かれる筈が、無かった。
だって、私は、翔が大好きだったから。
後ろから、翔が私の名前をよんだ。
でもそれは、今の私にはさらに涙を溢れさせるもの。
優しさなんて、いらない。
今更優しくされたって、どうしたらいいか分からないもん。
辛くなるだけなんだもん。
走る速度を緩めることなく、私は家までただ無感にはしった。
「・・・ただいま」
ドアを開け私は、リビングへと入った。
そこには、ソファーで疲れて寝ているお母さんの姿があった。
「はぁ・・・」
私はため息を吐き、自分の部屋からタオルケットをもっておりた。
そっと、お母さんにかける。