愛してるを心から



私は、ぐっすりと寝ているお母さんに小さく笑った。


苦しい心も、幸せな顔をしている人を見れば、少しでも和らぐんだな。



冷静にそう思っている自分。


まるで、他人事のように・・・客観的にみている自分。



私は、ハッと自分自身を嘲笑って自分の部屋へと戻った。



荷物を、乱暴に床に投げて、ベッドに座る。




“ 距離を置こう ”



突然その言葉が、私の頭に浮かんできて、涙を流した。



私のためのホームランって言ったくせに・・・。


私に笑いかけてくれたくせに・・・。





何で?


何でなの?翔。





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