愛してるを心から
はぁ、と小さくため息をついて私は組んだ足に顔を埋めた。
「・・・――――でさー!」
と、いきなり聞こえた男子群の声。
私はその声に大きく体を揺らし、更に顔を埋めた。
顔を見られないように・・・。
見つからないように・・・。
少し、向こうに遠ざかった声の方向へと少し顔を上げて、隙間から彼を探した。
笑いながら、男子の中心にいる翔。
胸が苦しい。
凄く、凄く・・・苦しい。
堂々と彼を見ることができない。
彼に、話しかける余裕さえもうない。
そんな自分に嫌気が差して、呆れてしまう。
もう、終わったんだからこんな風に意識する必要ないのに。
ないのに・・・。