愛してるを心から
雪が降る様を静かに見つめていた彼女に、自然と目が奪われて。
黒くて艶のある長めの髪を横で一つに結んでいる。
後姿しか分からなかったけど、それだけでも彼女の顔が綺麗であるのが分かる。
そんな不思議な彼女はそれからだんだんと、俺の心の中で存在を大きくしていった。
それが、彼女を好きになり始めたきっかけ。
彼女を知った冬。
―――――――
彼女は、いつの間にか俺の好きな人になったんだ。
不思議な子から、気になる子へ、そして好きな人へ。
俺の中で形を変え、存在を大きく大きくしていった。
今の裕子は髪型を変え、黒かった髪の毛も茶色くなっているけど
彼女・・・裕子と付き合えたのは、俺の中ではありえない程嬉しいことだった。
もっと、裕子を知れる。
もっと、別の裕子の表情を見られる。