愛してるを心から
誰か、教えてくれよ・・・。
そんなぐらぐらとした気持ちが続いたとき、その気持ちが一気に崩れる出来事がおきた。
ある日、いつものように体育祭の練習でグランドに向かっているときだった。
代表に選ばれた俺は、何人かの男子と一緒に中央に集まる最中で、その間だけ裕子を少し忘れかけてた。
だけど、倉庫の近くに座り込む彼女を見たとき、ぎゅっと誰かに心臓と掴まれたような感覚になった。
蹲って座っている裕子。
具合でも悪いのか・・。
それとも、俺が来ているのを知って顔を合わせたくないのか・・。
どっちだとしても、気になる。