愛してるを心から
俺は、ほんと何がしたいんだろう。
どうしたいんだろう。
全然、分かんないよ。
「・・よく、分かんない・・・」
「何、それ・・・・っ・・翔の阿呆!」
急に聞こえた裕子の怒鳴り声。
そして、目に飛び込んできた裕子の泣き顔。
「・・ゆっ・・・」
上手くしゃべれない。
凄く動揺してしまっている。
裕子は唇をぐっとかみしめて、眉をひそめて涙で溢れている目で俺を見た。
そして、大きく向きを変えそのまま校舎側に向かって走り出していった。
ただ、小さくなっていく背中をみつめる。
・・・俺、まぢだめだわ・・。
はぁ、とため息をついて俺は木にもたれ掛かるようにしゃがみこんだ。
ゆっくりと額に手を当てる。