愛してるを心から
ふわっと星谷君の髪が揺れた。
とくんと心が揺れた。
私はそれを誤魔化すように、ぎゅっと目を瞑った。
優しさは、与えすぎると勘違いをされる事とかあるんだよ?
星谷くん、分かってる?
・・・今私星谷君の優しさにときめいちゃったよ。
なんでかな?
「じゃあ、俺らも帰る?家まで、送ってく」
「・・・うん」
並んで私たちは、歩いた。
そこまで遠くなくて、だけど近すぎない距離。
だけど、顔が熱い気がするのは泣いた後だからかな?
ちらっと、星谷くんを横目で覗く。
はっきりとは、見えなかった。
だけど、見間違いじゃなければ星谷君の顔は赤く染まっていた。