愛してるを心から


1・2組ともいい勝負。


3組は追いつけてない状態で6走者まで行く。



「頑張って!頑張って!」



7走者の手にバトンが渡る瞬間。



私の心臓が激しく動き出した。




翔・・・。





ザッと砂煙が上がる。



勢いよく走り出した翔。



ぐっと足の上に置いていた手を握る。



“ 頑張れ ”



“ 頑張れ、翔 ”





「―――頑張れ!」




私の発した声のすぐ後、大きな歓声が響いた。



抜いた!



翔は、ずっと向こうに離れていた2位を抜き、1位に迫っていた。







< 271 / 333 >

この作品をシェア

pagetop