愛してるを心から
体育祭本番直前、視線に気づいた裕子が俺と視線を重ねた。
突然で動揺してしまいそうになった。
だけど、必死に平常心を装いまっすぐに裕子を見つめた。
彼女の顔をまじまじと見たのはいつぶりだろう。
変わっていない綺麗な顔は、どんどん俺を吸い込んでいく。
引き込むようにスッと・・。
と、彼女が俺から顔を逸らした。
ズキッと痛む心臓。
目の前から消えていく彼女を俺はただそのまま見つめることしか出来なかった。
日差しは強く俺を照りつける。
その眩しさに時折目を瞑ってしまう。
それは裕子みたいに眩しくて綺麗で輝いていて、俺はその眩しさに耐えられず目を閉じてしまうんだ。