愛してるを心から

彼女といると、心まで優しくなっていく。





そんな自分に何回も釘を刺しながら抑えきれない感情に何度も何度も頭を悩ませる。




ただの興味本位だったのに。



そうだったはずなのに。



どんどん彼女に夢中になっている自分がいた。




たしかにいたのだ。




渡守のことで泣く裕子に腹が立って、裕子を泣かす渡守にも腹が立って。




思うが侭に裕子に自分の感情をぶつけてしまった事もあった。







だけど、さっきまで必死にそれをカバーしてきた。




別に意味はないのだと。



彼女のことを好きなんじゃない。


可哀想だから優しくしたんだ。





そう思っても、そう心から願いたくてもどこか分かっていたあの気持ち。