愛してるを心から
■水音■
――side裕子
「裕子ー!もう!何で見てくれなかったのさ!」
さっきから、茉莉に責められている私。
その原因は茉莉の走りを見ていなかったから・・・
まさか、翔の後が茉莉だなんて・・。
順が悪いって・・。
「本当にごめんって!今度なんか奢るから許してー」
「んーじゃあ、ケーキでも買ってもらおっかな」
簡単だな・・あんだけ責めておいて・・。
私ははぁ、と小さくため息を付いた。
今日は頭の中がいつもよりごちゃごちゃしてるよ・・。
「・・あ、そーいえば裕子借り物競走そろそろじゃない?」
茉莉が言ったとおり徴収が掛かっていた。
私は茉莉に「行くね」といい、集合場所に走る。