愛してるを心から
「うん、だよね・・ごめんね」
笑って透馬を見る。
透馬の表情はやはりいつものまま。
競技が終わり、わたしたちはテントに戻ったけど、透馬はそのまま何処かへ行ってしまった。
「お疲れー」
ポンと背中を叩かれ、私は後ろを向く。
「・・・ごめん、借り物負けちゃった」
しょぼんとした顔で茉莉の体操服を掴んだ。
違う、もっと言いたい事が・・。
私が誰と走っていたかは茉莉は知っているはず。
「気にしない、気にしない!残り頑張ろー!」