愛してるを心から
茉莉はそういって、私の頭をポンポンと叩いた。
「・・・うん」
小さく頷いて、微笑む。
翔は、私の事もう好きじゃない。
そう考えたなら、少しだけさっきの事が気にならなくなった。
だけど、それががちょっと心にグサッと刺さる。
ねぇー翔。
翔はもう、私の事好きじゃないの?
もう、その手が触れる事はないの?
伝わらない気持ちは胸の中だけでエコーする。
ふわっと吹いた暖かい風。
そんな風が頬を撫で過ぎ去った。