愛してるを心から
空気が変わった。
息苦しかった教室の空気が、ふんわりとした落ち着いた空気に。
玲衣の言葉に、実は静かに涙こぼした。
私の心臓はきゅっと締められたように苦しくなった。
自分の無責任な言葉に玲衣を傷つけてしまった。
謝っても謝っても・・足りない程辛い思いを・・。
「玲衣・・・玲衣・・言わなくてごめん・・・友達なのに・・・」
「ううん、もういいよ・・なんか、もう・・・すっきりした。実が、隆太を好きな気持ちもう分かったから・・・」
実は下げていた目線を上にあげ、玲衣をじっと見据えた。
実の口がゆっくりと動いて、
「ありがとう」
そう言葉にした。