愛してるを心から



ぱさっという音に、肩には大きな男用の制服。




ほのかに残る暖かさに私は更に涙を流した。




「なんでぇー・・・?」




ただその言葉しか浮かばない。




「・・もう・・いなくなんなよ」



ぐっと引き寄せられた体。




肩と肩がぶつかる。



「・・・・ごめん、ごめんな裕子・・・」




「翔・・・」





「好きなんだ・・・」




その優しい声で呟いて。




好きだと、甘く低く・・・耳に残るようにゆっくりと・・。









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