愛してるを心から
私は止まっていた手を動かした。
緊張し過ぎて、手が思うように動かない。
「なんでこんなに、震えんの~」
私は、自分の手をにらみつけながら、独り言をいう。
やっと、打ち終えあとは、送信だけ。
・・・だけど、これが一番厄介だ。
手は送信ボタンまで運ぶも、なかなか指が押してくれない。
よし、よしと言い聞かせては、ボタンを押そうとする。
でも、いつも途中でピタリと止まって押し切れない。
私は、数十分画面とにらめっこ。
意を決してボタンを押す。
呼吸が乱れ、頭がくらくらする。
「ふぁー・・・」
ため息か、ため息じゃないのか分からない声が漏れる。