愛してるを心から


ハイハイ、と受け流す私にもう何も通じないと感じた茉莉は、話題を大きく変えた。


「そーいえばさ、今日体育あったよね。日焼け止め持ってきた?」

ガラリと変わった話に私は戸惑いながらも、鞄を探る。

あれ?持ってきたと思ったのに・・・。

何度も何度も探る。


そうしているうちに今朝の記憶が戻ってきた。


「あー!机におきっぱなしだ!」


なんという事を・・・。


これじゃ、外出らんないよ~!!


「え!まじで!?あたし、裕子に借りようと思ってたのに」

悲痛にも近い声を出す茉莉。
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