愛してるを心から
昼休み、私たちはいつものように屋上へと向かった。
私は、屋上に行きながら今朝のことを思い出す。
朝、学校について一番に見たのが翔の席。
何人もの男子が集まって、翔と一緒に雑談していた。
そんな翔が、私のことに気がついて大きく手を振ってくれた。
心が躍ったのを覚えている。―――――――
一人ニタニタと笑っている私。
そんな私を見て、4人は苦笑いを浮かべていた。
玲衣が屋上の扉を開く。
いつもどおり、誰もいない。
その代わり、優しく頬を撫でてくれる風が私たちを迎えてくれた。
「さて、聞かせてもらいましょうか」