愛してるを心から
「好きな人ができたの、多分・・・いや絶対もう、皆知ってる通り翔なんだけど・・ね」
心臓が体中に激しく鼓動を響かせる。
私は、真っ赤になりながらただひたすら話す。
「・・・ちょっと前に気づいたばかりなんだ」
急に止まった口、それは意外にも皆が何も言わなかったから。
おどおどとする私。
と、茉莉の手が私の手を掴んだ。
「裕子・・、あたし今すっごく嬉しい」
・・・ええ!なんで、茉莉が嬉しいの?
「裕子に初めて好きな人が出来て、あたしすっごく嬉しいの」
驚きを隠せないといった表情の私をみて、茉莉はそう笑った。
とたんに、恥ずかしくなって私は顔をかくした。
そういえば、小学校のとき私好きな人いなかった。
中学校に入っても、この歳になるまで一人も・・・。
そう考えれば、不思議と今の私が可笑しく見える。
恋をいつの間にかしてしまっている自分に・・・。