愛してるを心から



「これも、一歩一歩大人に近づいてる証拠?ってことだね」


今まで何も言わなかった佳乃ちゃんが、そういうと眩しく笑った。


皆が私にそういってくれる。

喜んでくれてる。


私の心からもやもやは消え、青空のように綺麗になった。


「皆に、正直に言ってよかった」

ポツリと呟いた声。

その声が届いたのか、茉莉も玲衣も実も佳乃ちゃんも笑って、私を抱きしめた。


「いつでも、頼っていいんだよ!5人全員仲間なんだから」


誰が誰に言ったのか分からない。


でも、皆分かっている。


この言葉は、一人に向けられたものじゃなくて全員に向けられた言葉だという事を。



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