愛してるを心から
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私たちは、急いで弁当をかきこみ、走って教室へ戻った。
途中先生に怒られても、聞こえないふりをして全力疾走した私達。
がらっと教室のドアを開くと、皆はまだ休憩中。
なんでここまで急いだのか
自分自身に呆れながら、私は席へと向かった。
佳乃ちゃんと、玲衣は他の女子に捕まり、実と茉莉と一緒に行く。
椅子に座ると、二人ともあいている席に座った。
「いいなぁ、裕子の席」
実は小さくため息をついた。
「私この席嫌だったんだよ?」
小声でそういうと、実は不思議そうな顔をした。
「どうして?窓から外見えるし、後ろだし・・・いいと思うんだけどなぁ」
「まぁ、あたしたちからはすっごく遠いけどね」
笑って茉莉が言った。
そう、みんなの名前を挙げると
相田 茉莉。
大宮 実。
榎橘(かきつ)玲衣。
田辺 佳乃。
・・・・そして、若池 裕子・・・。
私だけ、異様に遠い。
はぁとため息をこぼす。