愛してるを心から


「どうした?顔、元気ないけど」


勝手に落ち込む私の前に、急に現れた翔。

いきなりにびっくりして、私は机で腕を打った。


「いったぁ~・・・」


ドクドクと、脈打つ腕。

まるで、今の私の心臓のようだ。


「ごめ!ちょ、大丈夫?」


心配気味の表情で、私の腕を掴む翔。


言葉にならない声。


掴まれた腕から、体中に翔のぬくもりが渡ってくる。


「だ、だだだ大丈夫!全然平気!」


誤魔化そうとしても、誤魔化しきれない言い訳。

まだ、じんじんと痛む腕を背中へと隠す。


「平気そうに見えないんだけど・・・」


じっと見つめられて、私の気持ちは最高潮にまで達した。

心臓止まっちゃう。

恋ってこんなんなの!?


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