愛してるを心から



必死に目を逸らす私。



と、翔が他の子に呼ばれ私の前を去っていく。


呪縛が解けたように軽くなる体。


でも、行く途中彼が振り向いたあの瞬間。


行かないでって、言いかけた自分。


なんで、そんな事を言おうとしたのか分からないけど。


一瞬だけ感じた淋しさのせいなのかな・・・。



「私って、臆病者?」


椅子に座り、机の上にもたれ掛かる。


昔はここまでじゃなかったのに。


はぁ、と自然にため息が出る。



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