愛してるを心から
出席番号がはじめの人が号令をかける。


私たちは、それに従って軽く頭を下げた。


先生が、教室を出て行く。


ピシャッと、ドアが閉まると急に教室中が騒がしくなった。


「先生の話短くてよかったー!」


席に座っていた私に、茉莉が近づいてきてそういった。


「そだね、まぁこの後学級だし、そんときに言うつもりなんだろーね。これからの事」


茉莉はなるほど、と言って私の前の席に座った。


私達が、話をしているといつの間にか3人も交わっていた。


「茉莉ちゃんと、裕子ちゃんはさぁいつから一緒なの?」


急に、そう言ってきた玲衣ちゃん。


佳乃ちゃんも、実ちゃんも聞きたそうに頷く。


「小学校からだよ」


茉莉と二人目を合わせて笑った後、私はそう答えた。


小学校から、ずっと一緒。


でも、それよりずっと前から一緒にいるような私たちはそんな関係なんだ。



絶対に解けないように、固く結ばれた糸みたいに。


「へぇー、小学校からなのに凄い仲いいよね。」


玲衣ちゃんは、そういってニカッと笑って見せた。



白い歯が、綺麗に輝いて見える。



< 6 / 333 >

この作品をシェア

pagetop