愛してるを心から

■若芽■

怒ってるのかと思ったら、あんな態度取るし・・・。



翔ってわかんない!


てか、男の子ってわかんない!



保健室へ向かう足が止まる。


とっさに私は隠れてしまった。


何やってんだ私は・・・。


自分に言っても、自分に返ってくるだけ。



私は仕方なく、隠れたまま様子をみることにした。


実とよく分からない男子。


茉莉は途中保健室から帰ってきて、今他の女子に捕まっている。


「大丈夫か・・・?」


男の子が実にそういうと実は小さく頷いた。


「そっか、お前が休むってそれだけ重症なのかと思った・・・でも、なんか元気なくね?」



覗き込む彼に、実は少し体を後ろへ引いた。


隙間から見える顔は赤くて、実が彼のことをどう思っているのか少しだけ把握できた。


「ちょっと、ね。隆太、心配してくれたの?」


ちょっぴり積極的な実。


いや、天然?


もしかして、私が消極的・・・?




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