愛してるを心から
「でも、それだけじゃだめ。それは、実も分か
ってる。分かってるけど、恐いだけなんだよ
ね・・・。友達を失ってしまうかも知れないこと
が・・・。だけど、それがみっともない事だな
んて思わないし、もし実が気持ちを伝えても
私はそれをみっともないとも思わない。」
「だってそれは、紛れもない事実だから」
「そうでしょ?」いつの間にか、私の目から涙がこぼれていた。
実のことなんにも知らないし、私が言った事が本当かも分からないけど。
実が涙をながしていた。
それが、何を意味しているのかは、私にも分かる。
「裕子は・・あたし、我慢しなくてもいいって思う?」
「いいと思う。ううん、我慢すんなっ!」
消えない思いを、消そうとしたらいけない。
その灯は、絶やしちゃいけないんだ。
そう言いきった私に、実は驚いてそして小さく笑った。