愛してるを心から


「貴方は、なんのために部活をしているの?」


「貴方は、なんのために入ったの?」


機械的質問を繰り返す河津。


私は首を傾げた。


すると、河津の顔が冷徹なものから怒りのようなものに変わった。


「貴方は、いるだけで無意味なの。なんのためにとか、目標を持たないで居られると腹が立つの、虫唾が走るの!そういう存在はいるだけで足手まといなのよ分かる!?」


押し付けるような言葉。


もう私の中には、恐怖は残っていなかった。


残っているのは、教師という存在を否定する感情だけ。




むなしさだけ・・・。



「先生は、人の痛みを分かってない」


無意識に発した言葉。


河津先生は、また冷たい視線を私におくった。


「自分の思いだけを人にあてつけるのは、人間が腐ってるのよ」


怒らせた。


そう思ったのは、私の頬に激痛が走った後だった。



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